1993年9月に初代モデルがデビューしたワゴンR。発売当時は軽自動車といえば商用タイプのワンボックスか低車高の乗用モデルしかありませんでした。
ワゴンRは、その使いやすいワゴンボディと優れた使い勝手によって高い人気を獲得し、今ではスズキを代表する超人気モデルとなりました。車名の由来は「セダンもある、ワゴンもあ〜る」という語呂の良さから採用したと鈴木修会長の著書にあります。
2017年2月にデビューしたワゴンRで6代目となっています。長い歴史を持つワゴンRですが、モデルチェンジでどのように変わったのかを見てみましょう。
初代ワゴンR CT21S/51S / CV21S/51S型
初代モデルは当初、全グレードが「ターボなし」「AT車は3速ATのみ」「バンパーが素材のまま無塗装」でしたが、高い人気を獲得したことからに「ターボ付モデル」や「4速ATモデル」の設定もできました。
運転席側は1ドア・助手席側は2ドアの1・2ドアが標準でした。
販売期間:1993年9月 - 1998年10月
全長×全幅×全高:3295×1395×1680 (mm)
室内長×室内幅×室内高:1685×1180×1315(mm)
車重:730 - 800kg
最小回転半径:4.6m
2代目ワゴンR MC21S/11S/22S/12S型
軽自動車のボディサイズ規格が拡大した1998年10月にモデルチェンジしました。
キープコンセプトながら全体的に多少丸みを帯びたデザインとなっています。5ドアが基本となったのが2代目からです。
内装の質感アップが図られ、最小回転半径は4.6mから4.2mへと小さくなっています。
販売期間:1998年10月 - 2003年9月
全長×全幅×全高:3395x1475x1650 (mm)
室内長×室内幅×室内高:1765×1220×1305(mm)
車重:730 - 830kg
最小回転半径:4.2(m)
3代目ワゴンR MH21S/22S型(2003年 - 2008年)
初代モデルのようにスクエアデザインとなりました。3代目に採用されたフロントサスはスバルと共同開発されています。
「RR-DI」グレードには軽市販車初の3気筒直接噴射式ターボエンジンが搭載され、歴代モデルで唯一全グレードにタコメーターを標準装備するなど、スポーツ色の強いのが3代目の特徴です。
スティングレーが追加されたのは3代目の後期です。
販売期間:2003年9月 - 2008年9月
全長×全幅×全高:3,395×1,475×1,635-1,655(mm)
室内長×室内幅×室内高:1870×1295×1305(mm)
車重:810 - 940kg
最小回転半径:4.4m
4代目ワゴンR MH23S型(2008年 - 2012年)
新開発のアイドリングストップシステムが一部機種に設定されるなど、燃費の向上が図られています。
3代目・4代目ワゴンRは、2006年〜2011年までの5年間にわたり年間軽自動車販売台数No.1を獲得しています。
販売期間:2008年9月 - 2012年11月
全長×全幅×全高:3395×1475×1660(mm)
室内長×室内幅×室内高:2035×1295×1275(mm)
車重:800 - 930kg
最小回転半径:4.2m
JC08モード燃費:19~23.6km/L
5代目ワゴンR MH34S/44S型(2012年 - )
独自の低燃費技術「S-エネチャージ」が一部のNAエンジン搭載車に採用され、JC08モード燃費が26~33km/Lという軽ワゴントップクラスの燃費性能を誇ります。
モーター機能付発電機により、アイドリングストップからの静かでスムーズなエンジンの再始動が可能となりました。安全装備を備えながら、旧規格の初代よりも軽いボディに仕上がっています。
現在では少なくなっている『MT車の設定がある軽トールワゴン』です。
販売期間:2012年9月 -
全長×全幅×全高:3395×1475×1640-1660(mm)
室内長×室内幅×室内高:2165×1295×1265(mm)
車重:780 - 870kg
最小回転半径:4.4m
6代目ワゴンR MH35S/55S型(2017年 - )
2017年2月にフルモデルチェンジし、6代目となりました。キャッチフレーズは、標準モデルが「あたらしいたのしいが、R。」で、スティングレーが「STRONG BEAUTY」。
最小回転半径は5代目と同じく4.4m(15インチタイヤを装着するスティングレー「HYBRID T」は4.6m)となり、先代と同等の小回り性能です。
安全性能としては、以下の機能が初めて採用されました。
- 「デュアルセンサーブレーキサポート」(単眼カメラ+赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減システム)
- 「ハイビームアシスト機能」(ヘッドランプのロービーム/ハイビームを自動で切り替える)
5代目に採用された「S-エネチャージ」が発展して『マイルドハイブリッドシステム』となりました。さらに低燃費となり、エアコンなのました。
(マイルドハイブリッドシステムは、通常のハイブリッドとは異なる局部的なハイブリッドシステムです。プリウスなどに採用されているストロングハイブリッドと比べると燃費節約効果は低いですが、車体価格が安くすむメリットがあります。)
販売期間:2012年9月 -
全長×全幅×全高:3395×1475×1650(mm)
室内長×室内幅×室内高:2450×1355×1265(mm)
車重:750kg
最小回転半径:4.4m-4.6m