室内を広く取れるコンパクトカーといえば、背の高いスライドドアの車種が思い浮かびますよね。今回は、軽自動車からからコンパクトカーへの乗り換えユーザーが検討する「スズキ ソリオ」と「トヨタ ポルテ・スペイド」を比較します。
まずはソリオとポルテ・スペイドのスペックをチェック
ソリオはこんな車
もともとは「ワゴンR」のパーツを共用して製造されていたソリオ。コンパクトトールワゴンというジャンルの先駆けで、2010年に発売された3代目から大きく販売台数を伸ばしました。2015年8月にフルモデルチェンジをし、現行のソリオは4代目となっています。
全長:3,710mm
全幅:1,625mm
全高:1,745mm
ホイールベース:2,360mm
車重:950-990kg
JC08モード燃費:27.8km/L(2WD)、23.8km/L(4WD)
最小回転半径:4.8m
ポルテ・スペイドはこんな車
ミニバン的要素を持つコンパクトカーの「プチバン」需要を高まりを受けてフルチェンジしたポルテ。助手席側のドアに大型の電動スライドドアを採用し、小型車ながらウェルキャブのベース車両として採用されています。
2012年に発売された現行のポルテとスペイドは姉妹車の関係で、中身は一緒です。ポルテがトヨタ店とトヨペット店、スペイドはカローラ店とネッツ店で取り扱っています。。
全長:3,995mm
全幅:1,695mm
全高:1,690mm(2WD)、1,720mm (4WD)
ホイールベース:2,600mm
車重:1,100 - 1,240kg
JC08モード燃費:22.2km/L(2WD)、16.0km/L(4WD)
最小回転半径:5.0m
エクステリアの違い
ソリオの全幅は1625mmとコンパクトカーの中でも特に狭いですが、天井はとても高く1745mmとなっています。ソリオはもともとワゴンRのプラットフォームから始まったこともあり、ハイト系の軽自動車に近い外観を持っています。
ポルテ&スペイドの外観で特徴的なのは左右非対称ということです。右側は2枚のヒンジドア(通常の横開きドア)なのに対し、左側はスライドドア1枚です。
ポルテ&スペイドは小さな子供や高齢者に優しい
ポルテ&スペイドのスライドドア部分の床面地上高は300mmと低く、高齢者や小さな子供でも乗り降りしやすいというメリットがあります。
開発段階で「高齢者が階段などで足を持ち上げる場合、段差が300mmを超えると辛くなる」というデータをもとに、床面地上高を抑えた経緯があるのです。
さらにポルテ&スペイドの左側のスライドドア開口幅は1,020mmと、とてもワイドです。そのためにポルテ&スペイドの助手席の乗降性は競合車の中でも抜群に優れています。また、長尺の荷物を載せる際には非常に重宝します。
しかし、左側ドアから後列シートに乗り降りする際には不便というデメリットもあります。助手席を前方にスライドさせなければ、乗り降りできません。
使い勝手はソリオが上
ソリオのメリットは、後列シートに左右独立式のスライド機能を採用している点です。後列にチャイルドシートを装着して前方へスライドさせれば、運転席に座ったままでも子供に手が届きます。
ポルテ&スペイドは後席にスライド機能が付いていません。
ソリオのドアは前席がヒンジドア、後席はスライドドアとなっています。スライドドアの部分の床面地上高は360mmです。
長尺の荷物を載せるのでなければ、4枚ドアがあるソリオの方が使い勝手に優れるでしょう。
燃費の違い
2WDで比べるとソリオのJC08燃費が27.8km/Lなのに対し、ポルテ&スペイドは22.2km/Lです。やはり車重が150kg以上軽く排気量も小さいソリオの方が燃費に優れています。
おわりに
ボディサイズはポルテ・スペイドの方が大きいものの、車内の広さは同等です。更に燃費性能や後席の使い勝手はソリオの方が優れています。そのためにお買い得感があるのはソリオではないでしょうか。
しかし、ポルテ・スペイドの『高齢者の乗り降りが楽チン』というメリットは、人によってはこれ以上ない魅力の一つですよね。
ソリオとポルテ・スペイド、あなたはどちらを選びますか?