「スカイライン」と「フーガ」はどちらも日産のプレミアムセダンです。高い安全性や先進的な機能など、日産の技術が惜しみなくつぎ込まれています。海外ではそれぞれインフィニティQ50とQ70として発売されており、レクサスISとGSが競合車種です。
スカイラインの2012年のモデルチェンジでよく似た外観となった2車種を比較してみました。
スカイラインはこんな車
1957年に初代モデルが発売され、2014年のフルモデルチェンジで13代目(V37型)となっています。スポーツ色の強い歴代スカイラインのイメージはGT-Rが引継いだことで、現在のスカイラインは高級セダンとしての位置づけです。
とはいえ、まだまだ日産のスポーティーなイメージを牽引していることもありクラウンアスリートが事実上のライバル車になっています。
日産としては全方位の運転支援システムを初めて搭載しました。先進技術として、ハンドル操作を電気信号に変換してタイヤを制御するダイレクトアダプティブステアリングや、タイヤの角度と操舵反力を微調整してドライバーが自然に車線に沿って走れるアクティブレーンコントロールを装備しています。
60km/hから衝突回避できるエマージェンシーブレーキや前方衝突予測警報を備えることで、予防安全性能評価では最高ランクを獲得しています。
フーガはこんな車
セドリックおよびグロリアの後継車として、2004年に初代モデルが発売されました。BMW・530をライバルとして開発が行われ、国内ではクラウンをライバル車としています。
2009年のモデルチェンジで現行の2代目となりました。2015年2月のマイナーチェンジでインフィニティのエンブレムが装着されています。海外ではインフィニティQ70として日産のフラッグシップという位置づけです。
2015年のマイナーチェンジでスカイラインとほぼ同じ安全装備となりました。2012年7月から2016年11月まで三菱自動車に「プラウディア」としてOEM供給されています。
スカイラインとフーガはどう違う?
具体的にどう違うのかを見ていきましょう。
ボディサイズは以下のようになっています。
フーガ:全長4,980mm×全幅1,845mm×全高1,500mm
エクステリア比較
どちらもよく似ていて見分けが付きにくいのですが、スカイラインと比べてフーガはボンネットの両端が盛り上がるような形状となっています。
インテリア比較
スカイラインがスポーツ色の強いインパネになっているのに対し、フーガはセンターコンソールにアナログ時計を装備するなどしてラグジュアリー感を打ち出しています。
スカイラインはフーガよりホイールベースが50mm短いため、後部座席が若干狭くなっています。
新車価格の違い
スカイラインは、ハイブリッドが492.7万円~605.6万円、ガソリン車が413.6万円~492.9万円です。
フーガは、ハイブリッドが627万円~693.9万円、ガソリン車が477.6万円~621.1万円です。
スカイラインは搭載エンジンによるグレード間で価格差が大きくなり、フーガは豪華装備で価格が大きくことなってきます。
燃費の違い
スカイラインはハイブリッド車が2WDで17.8~18.4km/L、4WDが16.8~17.0km/L、2.0Lのガソリン車が13.0~13.6km/Lです。
フーガハイブリッド車が17.8~18.0km/L、2.5Lのガソリン車が13.0~13.6km/L、3.7Lの2WDが8.9~9.4km/L、3.7Lの4WDが8.9Lです。
安全装備の違い
2代目フーガは2015年2月のマイナーチェンジで安全装備が充実しましたが、スカイラインには装備されているダイレクトアダプティブステアリング・アクティブレーンコントロールがありません。
アクティブレーンコントロール・・・タイヤの角度と操舵反力を微調整してドライバーが自然に車線に沿って走れるようにするシステム
13代目スカイラインは、フーガがマイナーチェンジする1年前の2014年2月に発売されています。もしかしたらマイナーチェンジでの搭載は技術的に難しいのかもしれません。
中古車はどう?
スカイライン・フーガはともにリセールバリューの低い高級セダンというカテゴリだけあって、中古車を購入するのであれば非常にお買い得です。
特に初代フーガは走行距離3万km台でも100万円台半ばで購入できるものばかりで、非常にお買い得感のある車種となっています。