1994年5月、デリカスターワゴンの後継として発売されたのがデリカスペースギアです。
三菱のフラグシップモデルであるパジェロをベース車として、パジェロ譲りのスーパーセレクト4WDを搭載するなど、ミニバンでありながら本格的なオフロード走行までを考えて設計されました。
発売から12年以上続く長寿モデルとなり、2006年11月に生産終了しました。後継車種はデリカD:5です。
デリカスペースギアの概要・スペック
全長 | 全幅 | 全高 |
4,685-5,085mm | 1,695mm | 1,960-2,070mm |
室内長 | 室内幅 | 室内高 |
2850-3050mm | 1575mm | 1205-1300mm |
最小回転半径 | ホイールベース | 乗員定員 |
6.0m | 2,800-3,000mm | 7-10人 |
車両重量 | 燃料タンク容量 | JC10・15モード燃費 |
1,970-2,290kg | 75L | 7.0km/L-9.7km/L |
ミニバンでありながら全幅1695mmという日本の道でも走りやすいボディサイズが魅力です。
後継車種のデリカD:5は全幅1795mmです。デリカスペースギアより100mmほどおデブになったため、取り回しが悪くなりました。
デリカスペースギアのカタログ燃費
10・15モード燃費のカタログ燃費は以下の通りです。
- V6-3.0Lガソリンエンジン(6G72型):7.0㎞/L~7.7㎞/Lです。
- 2.8LICターボディーゼル(4M40型):10・15モード燃費は8.2㎞/Lです。
- 直4-2.4Lガソリンエンジン(4G64型):10・15モード燃費は7.8㎞/L~9.7㎞/Lです。
燃費偽装があったため新車時でもこの通りではなかった可能性が高いですが、参考にはなるでしょうか。
デリカスペースギア ロングボディと標準ボディの違い
ロングボディ車は全長5085mm室内長3050mm、標準ボディは全長4685mm室内長2850mmです。
2005年10月にロングボディ車は廃止されました。
スーパーセレクト4WD
デリカスペースギアには、パジェロ譲りのスーパーセレクト4WDが搭載されています。レバー操作で、経済的な二輪駆動、走行安定性の高い四輪駆動、悪路走行のためのセンターデフロック・ハイ、センターデフロック・ローと4段階の選択をできます。
後継のデリカD:5は初代アウトランダーをベースとなっており、電子制御4WDが採用されています。FRベースの機械式パートタイム4WDであるデリカスペースギアの方が悪路走破性能は高かったという見方もあります。
デリカスペースギア 車中泊
オフロード走行もいけることから車中泊目的での購入を考える方も多いです。
シートアレンジが多彩で、ロングボディ車は大人でも楽々足を伸ばして横になることができます。
デリカスペースギアを中古で買う際の注意点
・2WDもある
デリカスペースギアは全車種が4WDと勘違いされやすいです。しかし、2WDもある点には注意しておきましょう。
燃料代と走行性能ならディーゼルの4WDが優れていますが、燃費と静粛性に関しては2WDのガソリンエンジンが優れています。
・燃費が悪い
カタログ燃費が最もよい2WDの2.4Lガソリンエンジンでさえ9.7㎞/L、上級グレードの3Lエンジンでは7.0km/Lです。
他社のミニバンよりも大きなタイヤを採用している上に、車両重量も2,000kgとどっしりしています。走行性能の高さと燃費の悪さはトレードオフですので、ある程度は仕方ないと割り切りましょう。
・下回りに目立った錆がないことに注目する
デリカスペースギアのユーザーは雪の降る道を走っていることが多いです。そのため、凍結防止剤による車体下回りの錆が多い傾向があります。
・サービスキャンペーンの部品を交換済みか確認しておく
H15年12月~17年9月に生産されたスペースギアは、跳ね上げ式のリヤゲートが脱落してしまうトラブルがあり、サービスキャンペーンがありました。
走行中の振動や開閉の繰返しによってブラケットに亀裂が入り破損するというものです。
対象の型式は以下の5つです。
- PD6W ガソリンV6
- PD8W ディーゼルターボ
- PE8W ディーゼルターボ
- PF6W ガソリンV6
- PF8W ディーゼルターボ
中古車購入時にはしっかりと確認しておきましょう
リコールや改善対策に該当しないもので、商品性の改善等のために実施するもの。
リコールは本来、修理しないと車検に通りませんが、サービスキャンペーンは車検に通るため、修理されていない可能性があります。