世界的に流行しているコンパクトSUVというジャンルにトヨタがC-HRで参入しました。
この記事では、ハイブリッドエンジンを搭載したBセグメントであり、直接のライバルとなるヴェゼルと比較してみたいと思います。
主要スペック比較
C-HR |
ヴェゼル |
|
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全長×全幅×全高 | 4,360×1,795×1,550mm | 4,290×1,770×1,605mm |
室内長×室内幅×室内高 | 1,800×1,455×1,210mm | 1,930×1,485×1,265mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,610mm |
最低地上高 | 140mm | 170-185mm |
最小回転半径 | 5.2m | 5.3m |
車両重量 | 1,440kg | 1,270kg |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
JC08モード燃費 | ハイブリッド(2WD):30.2km/L 1.2Lのガソリンターボ(4WD):15.2km/L |
ハイブリッド(2WD):24.2~27km/L 1.5Lのガソリン(4WD):19km/L |
新車価格 | 2,516,400円~2,933,280円 | 1,920,000円~2,770,000円 |
燃費・経済性について
ヴェゼルのハイブリッド2WDは24.2~27km/L。1.5Lのガソリン4WDは19km/Lです。
C-HRのJC08モード燃費はハイブリッド(2WDのみ)が30.2km/L、1.2Lのガソリンターボ(4WD)が15.2km/Lです。
C-HRの1.2LターボであるS-T(4WD)は251万6400円、ヴェゼルのノーマルはX・Honda SENSING(4WD)は233万6000円。
装備の違いはありますが、ガソリン車ならヴェゼルの方が経済性が高いです。ハイブリッドに関してはC-HRの方が燃費に優れますが、車両価格を考えると同等かヴェゼルの方が良いでしょう。
ハイブリッド4WDを選択できるのはヴェゼル
C-HRはハイブリッドなら2WD、1.2Lのガソリン車は4WDと区別されています。
ヴェゼルはハイブリッドとノーマルエンジンの両方に2WD(前輪駆動)と4WDを用意しています。
安全装備について
C-HRはToyota Safety Sense P(トヨタセーフティセンスP)を全車に標準装着、ヴェゼルはHonda SENSING(ホンダセンシング)をグレード別に標準かオプションで用意しています。どちらもミリ波レーダーと単眼カメラで、歩行者まで検知する衝突軽減ブレーキを備えています。
ヴェゼルにあってC-HRにないものとしては、ハンドル操作を支援して回避操作を助ける歩行者事故低減ステアリングや、制限速度などの道路標識をディスプレイに表示する標識認識機能があります。
・プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)
・レーンディパーチャーアラート(車線逸脱の可能性をドライバーにお知らせ)
・オートマチックハイビーム(夜間の歩行者の早期発見)
・レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
・衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉
・歩行者事故低減ステアリング
・ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉
・LKAS〈車線維持支援システム〉
・路外逸脱抑制機能
・誤発進抑制機能
・リアクティブフォースペダル装備車(ハイブリッド車)
・先行車発進お知らせ機能
・標識認識機能
C-HRのメリット・デメリットについて
最小回転半径はC-HRが5.2m、ヴェゼルも5.3m(RSのみ5.5m)なので、C-HRはボディサイズの割に小回り性能が優れています。
また『機械式駐車場に停められる』のもメリットの一つ。機械式駐車場の多くは全高1550mm以下という制限を設けています、SUVはなかなか利用できません。全高1550mmのC-HRハイブリッドなら利用できます。(ガソリン4WDは1565mmです)
コンパクトSUVにありがちなのが『後方視界が悪い』ということ。ヴェゼルも決して良いわけではありませんが、C-HRの後方視界は非常に悪いです。プリウスと同じくらいですね。プリウスに乗ったことのある方なら分かると思いますが、ハッキリ言ってまともに見えません。
オプションでバックカメラは必須です。出来れば試乗する際に縦列駐車してみることをお勧めします。
ヴェゼルのメリット・デメリットについて
ヴェゼルは車体の全長が短いわりに室内が広いというメリットがあります。ミニバンと比べれば劣りますが、BセグメントのSUVとしてはトップクラスの広さです。
特に違うのが後部座席のゆったり感で、大人でも十分にリラックスできます。ファミリーカーとしてはヴェゼルの方が適任でしょう。
C-HRとヴェゼルのどちらがお勧め?
ベースとなるプラットフォームはプリウスと共用しているため『プリウスのSUV版』と言われることもあるC-HRですが、実際はかなり割り切った作りとなっていて万人受けする車ではありません。人気ジャンルに後から参入しただけあって、非常によくできています。
車両重量が1440kgと重いために安定感がありますが、1.2Lのガソリンターボは乗っていて楽しいと思わせる出来になっています。
独身男性なら迷わずC-HRを選んで良いと思います。
ファミリーカーとしては圧倒的にヴェゼルが良いです。