2012年に三菱の世界戦略車として復活したミラージュと、2010年に4代目が発売された日産のマーチ。どちらもコンパクトカーの中でも小さなボディサイズで、狭い道でも運転しやすく経済性に優れているという共通点があります。
まずはそれぞれのスペックをチェックしてみましょう。
三菱ミラージュはこんなクルマ
2015年12月のマイナーチェンジで、1Lエンジンを廃止して1.2L車のみの2グレード展開となりました。ヨーロッパでは商標上の理由から「スペーススター」の名前で販売されています。
釣り目のヘッドライトで全体的に骨太な感じがある外観ですね。
概要・スペック
全長:3,795mm
全幅:1,665mm
全高:1,505mm
室内長:1890mm
室内幅:1390mm
室内高:1220mm
ホイールベース:2,450mm
車重:860-890kg
JC08モード燃費:23.2~27.2km/L
荷室容量:235リットル
最小回転半径:4.6
日産マーチはこんなクルマ
2010年に現行の4代目となった日産マーチ。日本車としてはフルモデルチェンジのスパンがかなり長いのが特徴です。欧州などいくつかの地域では「マイクラ」(Micra )という車名で販売されています。
全体的に丸みのある優しい外観で、通常のグレードは女性客層を意識した訴求がされています。
概要・スペック
全長:3,825mm
全幅:1,665mm
全高:1,515mm
室内長:1905mm
室内幅:1370mm
室内高:1270mm
ホイールベース:2,450mm
車重:940 - 1,040kg
JC08モード燃費:18.4~23km/L
荷室容量:251リットル
最小回転半径:4.4m
燃費の違い
ミラージュのJC08モード燃費は27.2km/L。これはガソリンエンジン登録車のコンパクトカーとしてはトップクラスの燃費です。
一方でマーチは23km/L。車重に50kg~80kgの差があることを考えても、新型ミラージュの燃費性能は素晴らしいものになっています。
積載性・取り回しの良さの違い
荷室容量はボディサイズの大きなマーチの勝利。マーチの荷室容量が251Lに対し、ミラージュは235Lです。
マーチの最小回転半径は4.4mですが、ミラージュは4.6mです。どちらもとても取り回しが良い部類に入りますが、車体の大きなマーチの方がより小回りが利きます。
緊急自動ブレーキの有無
ミラージュはe-Assistを標準装備。赤外線レーザー方式の緊急自動ブレーキを備えています。
e-Assistは時速30km以下で先行車との車間距離が急に縮まった場合に自動ブレーキが作動。シフトやペダルの操作ミスによる急発進を抑制する誤発進抑制機能や、走行中の車線から逸脱しそうな場合に注意を促す車線逸脱警報システムを備えています。
2016年2月現在、マーチには自動ブレーキが搭載されていません。日産の自動ブレーキ「エマージェンシーブレーキ」はノートやデイズルークスなどに採用されていますが、マーチには未搭載なんですね。
三菱ミラージュと日産マーチはどちらが良さそう?
現状では2015年12月にマイナーチェンジを行ったミラージュのお買い得感が強いです。車両価格や燃費が安くすみ、なによりも安全装備も充実しています。
マーチは、同じ日産のノートと違って緊急自動ブレーキは付かず、あまり手を掛けられていない印象があります。ノートよりも更にコンパクトで小回りに優れるクルマは、同社の軽自動車「デイズ」と「デイズルークス」の販売に力を入れていますね。