小さな子供のいるファミリー層に人気のタントとスペーシア。軽自動車の割に車内が広く、さらに両側スライドドアのこの2車種を比較してみました。
ダイハツ・タントはこんな車
現行の3代目タントは2013年に発売されました。"tanto"とはイタリア語で「とても広い、たくさんの」という意味です。
車が止まる少し前からエンジンを自動で止める「新エコアイドル」を採用。衝突被害軽減ブレーキ「スマートアシストⅡ」は、予防安全性能評価において最高ランクを獲得しています。
スズキ・スペーシアはこんな車
2013年に発売されたスペーシア。車名の由来は、英語で「空間」を意味する"space"。その広い室内空間を売りにしているモデルです。
エンジンを電気モーターでアシストする「S-エネチャージ」や、エンジン停止中も室内空間を涼しく保つ「エコクール」など、高い低燃費性能を誇ります。
車体サイズや燃費等の違いについて
タントのスペック
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1750mm
室内長:2200mm
室内幅:1350mm
室内高:1365mm
車両重量:930kg~960kg
JC08モード燃費:26.0km/l~28.0km/L
スペーシアのスペック
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1750mm
室内長:2215mm
室内幅:1320mm
室内高:1375mm
車両重量:840kg~870kg
JC08モード燃費:26.0~32.0km/l
タント・スペーシアは車名の由来が「広さ」を連想させるもの。どちらも軽自動車の規格枠いっぱいのボディサイズで、全高が1cm違うのみです。室内寸法も最大で3cmしか違いません。「広さ」についてはほぼ同じといって構わないでしょう。
車両重量から違ってくる燃費と走行性能
大きく違うのは車両重量ですね。スペーシアの方が90kgほど軽くなっています。そのためもあって、JC08モード燃費はほぼ同じですが、実燃費はスペーシアの方が良い傾向にあります。
ストップ&ゴーの多い街中では車体の軽い方が燃費が良くなります。また、発進時や登り坂でのもっさり感について車体の軽い方が有利です。
走行性能に関してはスペーシアが一歩リードしているといえるでしょう。
スライドドアの違い
タントはミラクルオープンドア
新型タント最大の特徴は「ミラクルオープンドア」です。左側のセンターピラー(自動車中央の窓柱)をなくし、使い易さを向上させています。左側の前後のドアを両方とも開いた時の幅は1490mmに広がるため、荷物の出し入れがとても楽になりますね。
「ピラーがないと横から衝突された時に危ないのでは?」という疑問がありますが、タントはピラーをスライドドアに内蔵させることで安全面を確保しています。
スペーシアは床までが低く乗りやすい設計
一方でスペーシアはセンターピラーを備える一般的な構造です。ただしスライドドアの開口幅が狭い代わりにタントよりも床が低いという特徴があります。
スライドドア開口部の高さは、新型タントが370mmなのに対してスペーシアは340mm。床が低いので子供が乗りやすいというメリットがあります。
おわりに
どちらも小さな子供を持つママ・パパに嬉しい軽自動車です。燃費で選ぶならスペーシア、荷物を載せるならミラクルオープンドアのタントでしょうか。
スライドドア付きの軽自動車は、タント、スペーシア、NBOX、デイズルークスの4つがあります。合わせて検討したいですね。